ヘアカラーが頭皮や髪に与える影響とは?
2017年07月31日
「ヘアカラーは髪が傷む」というのは、多くの人が知っていると思いますが、それ以外にも頭皮に与える影響や、さらには体内への影響もあることを知っていますか?
「気分を変えて髪を明るくしたい」「白髪が増えたから隠したい」そんな気軽な理由でヘアカラーをする人は多いと思いますが、ちゃんとリスクを知ったうえでヘアカラーをしないと、取り返しのつかないことになるかもしれません。
まずは、こちらの記事をよく読んでからヘアカラーをするのも遅くないと思いますよ。
※1 ここでいう「ヘアカラー」は、医薬部外品の酸化染毛剤のことをさします。
過酸化水素(オキシドール)
ヘアカラーをすると髪が傷むのはなぜでしょうか?1つめ目の原因は、過酸化水素(オキシドール)です。
ヘアカラーをするときに、ヘアカラー剤を2種類混ぜることを知っていますか?
一つは1剤と呼ばれるもので、色をつけるための薬剤(酸化染毛剤)が主な成分です。そしてもう一つは2剤と呼ばれるもので、色は白っぽい方ですが、これが過酸化水素(オキシドール)を薄めたものです。
これは、1剤の酸化染毛剤を発色させるために必要な【酸化】という作用を起こすためと、黒髪を明るくするための【脱色】をするための薬剤です。
そして、髪を傷める原因となるのが、この2剤の過酸化水素(オキシドール)なのです。【酸化】をさせるときに、髪の毛の水分を奪ってしまうことが主な原因と言われています。
界面活性剤
2つ目の原因は【界面活性剤】です。
1剤2剤ともに【界面活性剤】が入っていますが、これは、化粧品にも配合され、シャンプーのも主な成分として使われているものです。
この【界面活性剤】というのは、水と油を混ぜる=乳化させるために配合されているため、化粧品では【乳化剤】と呼ばれています。そしてこの界面活性剤は、≪たんぱく質を破壊する性質≫も持っているのです。
私たちの髪は≪たんぱく質≫でできています。髪をツヤツヤにしたり、髪そのものを守ってくれるキューティクルも、もちろんたんぱく質。
それを破壊する【界面活性剤】が入っているので、こちらも髪を傷める原因となります。
頭皮に与える影響
「ヘアカラーをしてかぶれた!」そんな声を聞いたことはありませんか?かぶれないまでも「頭皮がヒリヒリする」「かゆみが出た」なんてことはないでしょうか。
ヘアカラーを自宅でするとき、説明書をしっかり読んでいますか。実はここにきちんと危険性が記載されています。
【使用上の注意】には、何十という項目が記載されていますが、美容師さんでもこれをキチンと読んで理解している人は、残念ながら少ない…というか、ほとんどいないと言っていいでしょう。ここに一部抜粋をします。
① 今までに染毛剤でかぶれたことのある方、今までに染毛中または直後に発疹、発赤、かゆみがでたり、気分が悪くなったりしたことのある方。
② 皮膚試験(パッチテスト)の結果、異常が生じた方。
③ 頭、顔、首筋にはれもの、傷、皮膚病がある方。
④ 生理時、妊娠中または妊娠している可能性のある方。
⑤ 出産後、病中、病後の回復期にある方、その他身体に異常がある方。
⑥ 特異体質の方、腎臓病、血液疾患の既往(きおう:過去に患ったことがある)症のある方。
⑦ 微熱、倦怠感、動悸、息切れなどの症状が持続したり、紫斑、鼻血など出血しやすく、月経その他の出血が止まりにくいなどの症状のある方。
まずは、④をご覧ください。なぜ、生理時や妊娠中、妊娠している可能性のある方は、ヘアカラーをしてはいけないのでしょうか?それは、頭皮から害のある薬剤が吸収され、ホルモン系の内臓(子宮や卵巣など)に、悪影響を与えるからではないでしょうか。
また、⑦の出血が止まりにくい人はなぜ染めてはいけないのでしょうか。それはヘアカラー剤の中に【溶血性】という毒性を持つ、薬剤が使用されているからではないでしょうか。 そしてそれらのことを、ヘアカラーのメーカーは知っているのです。もちろんこれは、厚生労働省から記載するようにという通達があるものですから、国も分かっているということです。また
という記載も必ずあります。因みに、美容室でするヘアカラーも、ホームヘアカラーも中身は同じです。美容室でも2日前のパッチテストは必ずしなければいけないのですが、しているところはどれくらいあるでしょう。恐らくほとんどないでしょう。ですから、ヘアカラーにより「かぶれ」や「アレルギー」などの被害が減らないのです。
以下をご覧ください。これが、ヘアカラー(1剤)の主な成分です。ヘアカラーの中身は100%鉱物油(石油)由来の化学薬品であり、それぞれの成分には以下のような毒性があります。
原料名 | 使用目的 | 毒性 | |
乳 化 剤 |
ラウリル硫酸塩 | 乳化剤・界面活性剤 | 発ガン性・アレルギー性・たんぱく質変性作用など |
セタノール | 乳化安定助剤 | 皮膚障害・アレルギー性など | |
ステアリルアルコール | 乳化剤 | かぶれ・アレルギー性皮膚炎など | |
防 腐 剤 |
サリチル酸 | 防腐剤・殺菌剤 | ただれ・発疹・角膜剥離・染色体異常・催奇形性など |
レゾルシン | 防腐剤・殺菌剤 | 過敏症・アレルギー反応・発がん性・腎臓障害など | |
パラベン | 防腐剤・防カビ剤 | 接触皮膚炎・アレルギー性湿疹・環境ホルモンの疑いなど | |
化 学 染 料 |
メタアミノフェノール | 染毛剤(茶色) | 強い皮膚刺激・発がん性・アレルギー性など |
パラメチルアミノフェノール | 染毛剤(茶色) | 強い皮膚刺激・発がん性・アレルギー性など | |
パラフェニレンジアミン | 染毛剤(黒色) | 角膜剥離・強い皮膚刺激・発がん性・アレルギー性など | |
溶 剤 |
プロピレングリコール | 乳化剤・殺菌剤・溶剤 | 発ガン性・アレルギー性・接触性皮膚炎・溶血作用・染色体異常の疑い |
イソプロパノール | 殺菌剤・溶剤 | アレルギー性・皮膚粘膜刺激・麻酔作用 |
使用されているほとんどの成分に有害性が認められています。 ヘアカラーのCMでは、頭皮にヘアカラー剤を塗っていないのをご存知でしたか?(今度CMを見るときに注意してみてください)。
なぜなら、ヘアカラー剤は頭皮に塗ってはいけないものだからです。
しかし、ヘアカラーをするとき、頭皮に塗らないようにするのは至難の業です。
プロの美容師でも頭皮にヘアカラー剤を塗らないようにしているところはほとんどありません。
しかし、上の表からも分かるように、体への悪影響がある薬剤が配合されていますので、使用するときは十分注意をして、頭皮にヘアカラー剤が付かないように気をつけてしたいものですね。
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